お久しぶりです。
最近、お客様から「モンセイってどういう意味ですか?」と質問されました。
うーん、あまり気に留めていなかったけど、確かにモンセイってちょっと意味不明ですよね。そもそも日本語かどうかも怪しい。
ということで、モンセイの由来についてお話ししましょう。あくまで、私の祖父から聞いた話ですので、歴史的な考証はちょっと心許ない。そこのところはご容赦願います。
話は幕末から始まります。当店の初代はお江戸・日本橋の人。当時の江戸では参勤交代が大幅に緩和され、江戸に留まる武士たちの数が大幅に少なくなっていたそうです。そのせいで日本橋界隈の景気も大分悪くなっていったらしいのです。
初代の名前は清二郎。名前から分かるように次男です。もともとは紀州藩の出入り職人で、殿様の命令で江戸に出てきたようです。
本来なら家業を手伝うわけですが、江戸の不景気で、次男である初代は職を求めて江戸を離れました。その後の経緯はよくわかりませんが、流れ流れて茂原に落ち着いたらしいのです。その途中で、結婚もしたようです。そして茂原で染物屋・紋屋を開業しました。どこかで染物・紋の修行をしたはずですが、その点もよくわかりません。
そう。ここまでの話で、おおよそ見当がついたと思います。紋屋の清二郎なので「紋清」。そのまんまですね。
(つづく)